はじめまして!25年10月に中途で入社した中澤と申します。
全く違う業種から働きながら税理士を目指すため、弊所に就職しました。
このブログでは、私が税理士試験に合格するまでの受験記録として、税理士受験生や資格勉強されている方のモチベーションアップなど、お役に立てたら嬉しいです!
私の経歴
まず、今までの経歴としまして、商業高校卒業→就職(製造業)→予備校で税理士試験の勉強→弊所入社、という流れで現在に至ります。
中学生の頃から「早く働いてお金が欲しい」という思いが強かったため、高卒で就職しやすい商業高校への進学を決めました。また、プログラミングといったパソコンの知識に興味があったため、情報処理科を選択しました。(ちなみに、5教科の勉強を避けたかった、という理由もあります…)この時点では、簿記という単語すら知らない状態でした。
・簿記を知る
高校へ入学する前に、制服や教材購入で登校する際、電卓を購入しました。「なんでプログラミングするのに電卓必要なの?」と思っていた記憶があります。これが今でも使用している電卓との出会いです(笑)。
いざ高校に入学し授業を受けてみると、プログラミングだけでなく、ビジネスや会計の勉強を幅広く学ぶようになりました。数学が得意だったので数字への抵抗はなかったものの、文章を理解する読解力が苦手だったため、始めはすごくきついと感じた記憶があります。
しかし、テストで赤点をとるわけにはいかないので、いやいや勉強しているうちに、簿記の面白さに気づいてきました。その面白さとは、どんなに複雑な取引でも必ず貸借が一致する論理、そして実際のニュースでの決算報告の意味が理解できるようになったことなどです。
このように簿記がはまってきたタイミングから、全商簿記1級を2年生で取得し、日商簿記2級を3年生で受験しました。
ここから私は日商簿記2級に溺れることになりました。この時代は、まだ半年に一度の統一試験しかなく、3年生の間に2度挑戦しましたが、どちらも55点で不合格となりました。
この時の経験がとても悔しく、いつかは絶対に2級合格を果たそうと決心しました。この「55点不合格」の悔しさこそが、私が後に税理士を目指す大きな原動力になったのです。

・製造現場で感じた「簿記を活かしたい」という思い
「高卒で働きたい」という気持ちは変わらなかったため、高校3年生で就職活動を行いました。経理職を希望していたのですが、当時の選択肢は製造職か公務員のみ。将来的に経理へ異動が可能という条件で、製造業の会社に入社しました。
製造現場では簿記とは無縁の日々を送るかと思いきや、棚卸や減耗など、高校で学習していた単語が飛び交っていることに気づき、驚きました。特に管理会計的な分野で、簿記を学んでいて良かったと強く感じた瞬間です。
しかし、夜勤や残業もある中で、簿記を本格的に学習できるタイミングはなかなかありませんでした。
入社から6年目に突入したあたりで、「このまま、本当にやりたい仕事に挑戦せずに製造現場で働き続けていいのだろうか」という不安と、「そういえば、2級まだ取れてなくないか?」という気持ちが同時に湧き上がってきました。(ここから、私の人生が大きく変わったのかもしれません)
この時点まではあくまで「経理として働きたい」という気持ちが強く、税理士を目指すことは全く考えていませんでした。
次章では、私が一念発起し、税理士という道を目指すことになった決定的なきっかけについてお話します。

日商簿記2級から税理士へ
高校卒業から6年以上が経過していたため、まずは知識を取り戻すためにも簿記3級の勉強から再スタートしました。製造業での経験があったおかげで、3級程度の知識は感覚的に理解できる部分も多く、1日1時間の学習を約1か月間続け、無事に合格することができました。
しかし、問題は高校時代に私を苦しめた日商簿記2級です。
あの55点のトラウマから、独学では限界があると感じていたため、ネットの通信講座(クレアール)を受講することにしました。そして、学習を重ね、昨年の12月にCBTでなんとか合格を勝ち取ることができました!この合格は、長く心に引っかかっていた大きな壁を乗り越えた瞬間であり、大きな自信となりました。
・転職の壁と「税理士」という選択肢
2級に合格し、いざ憧れの経理職へ転職しようと転職サイトを見ていたところ、厳しい現実に直面しました。
多くの経理職の募集要項が、「大卒・簿記2級以上・実務経験2年以上」というもので、私は「簿記2級以上」という要項一つしか満たしていなかったのです。ここで、学歴や実務経験という「学歴社会の壁」を強く感じました。
「このままでは経理職への転職は難しい。2級以上のさらに強力な資格を取れば、この状況を打開できるのではないか?」
そう考えたときに出会ったのが、税理士という選択肢でした。
・独立と、誰かを支える仕事へ
私の周りには、飲食店や古着屋を営んでいる友人が多く、自分自身も「独立して何かをしたい」という思いはありました。
ただ、自分の性格を顧みると、率先して店舗を経営したいという気持ちよりも、誰かの経営や夢を裏側からフォローできるような専門的な仕事がしたい。まさにその役割を担うのが税理士だと確信しました。
また、税理士試験は科目合格制を採用しています。「働きながらでも、数年かけて着実に資格を取得できる」という点に、社会人経験のある私は特に魅力を感じました。(公認会計士の道も考えましたが、脱サラして丸2年以上毎日勉強するというビジョンは、当時の私には見えませんでした。)
・脱サラと専門学校での再出発
「税理士」という目標は見つけましたが、すぐに転職して働きながら合格できるほど甘い試験ではないことは理解していました。
そこで、昨年の12月末で職場を退職した後、大原の簿記論・財務諸表論の短期コースに受講し、働かずに受験に専念するという形で、8か月間の勉強をスタートすることになったのです。
次章では、 働きながらではなく、受験専念という立場で私が取り組んだ、具体的な勉強時間や、効率的な勉強方法について詳しくお話ししたいと思います。