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経理職のキャリアプラン・キャリアパス一覧!未経験者・女性向けに解説

「経理職のキャリアプランはどんなものがある?」「経理職はどんな仕事内容なのか気になる」のように、未経験から経理職を目指しているものの、どんなキャリアを歩んでいけばいいか不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、経理職の代表的なキャリアパスやキャリアアップに役立つ資格などについて解説します。女性向けのキャリアプランもまとめました。3年後・5年後の目標設定例を挙げながら、面接の解答例も紹介します。転職・就職活動にお役に立てください。

経理職の特徴を理解し、年収アップや転職を含めた将来のキャリア設計を考えていきましょう。

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経理の主なキャリアプラン

経理の主なキャリアプラン

経理職のキャリアプランは、「ジェネラリスト」と「スペシャリスト」の2つに大別されます。ジェネラリストは広範囲の経理業務をこなす人材で、スペシャリストは特定の領域に特化した専門的なスキルをもつ人材です。それぞれ働き方や適性などが異なるので、自分に合ったプランを選択してキャリアを構築することが大切です。

ここからは、それぞれのキャリアプランについて詳しく解説します。

経営に携わりたい方向け│ジェネラリストを目指す

経理のジェネラリストは、経理分野で広範な業務に対応するキャリアパスを指します。ジェネラリストは経理だけでなく、総務や労務、財務など幅広い知識を持ち、将来的には管理職や経営にも携われるポジションです。

また、ジェネラリストは一つの企業に所属してさまざまな経験を積みつつ、スキルや年収をステップアップしていくことが一般的です。転職を目指す場合は、リーダーシップやマネジメント能力なども身につけ、市場価値を上げておくことが必要といえるでしょう。

専門性を高めたい方向け│スペシャリストを目指す

経理のスペシャリストは、経理職の専門知識と高度なスキルを持ち、特定の分野において深い専門性が必要となるポジションです。スペシャリストとしてのキャリアパスは、財務や税務、管理会計、コンサルタントなどの分野において専門的な知識とスキルを深めることを重視します。

また、スペシャリストは専門的な計算や業務の正確性も求められるため、高度なテクニカルスキルや専門的な洞察力が必要です。キャリアアップのため、公認会計士や税理士、社会保険労務士などの専門資格を取得し、独立開業やコンサルティング業務を目指す方もいます。

経理がキャリアプランを立てる際の注意点

経理がキャリアプランを立てる際の注意点

経理職のキャリアプランを立てる際は、経理の特徴やスキルを考慮しつつ、自身に合ったキャリアプランを立てることが重要です。

ここからは、経理職の方がキャリアプランを考える際の注意点を4つ紹介します。

経理でもITなどの幅広い知識が求められる

近年、経理職においてもIT化が進み、業務の効率化と正確性の向上が求められています。主に経費生産システムの操作やコミュニケーションツールの知識などを用いることで、正確かつスピーディーな経理業務が可能になります。

さらに、外資系企業では決算や帳簿管理など基本的な経理業務に加えて、本国基準の帳簿作成や通貨、言語に関する知識も必要です。

経理として目指す方向性・キャリアビジョンを早く決める

ジェネラリストとスペシャリストのどちらを目指すかによって資格すべき取得や知識に大きな違いが出てきます。

とくに、経理職の転職は実務経験や身に付けてきたスキルが重要視されるので、方向性を明確にせずキャリアを積むと後から修正するのが難しいのです。

経理職への転職を目指す場合は、自分が将来どのようなキャリアを歩んでいきたいのか、目指す方向性・キャリアビジョンを明確にしましょう。

経験やスキルが評価されにくい傾向がある

経理職は、多職種に比べて経験やスキルが評価されにくい傾向があります。営業などとは異なり売上に直接結びつかない職種のため、スキルや貢献度が評価されにくいのです。

また、経理は専門的な知識やスキルが重要視される職種であるため、実務経験が短い場合は転職の際に即戦力としての評価が難しいことがあります。

経理職において市場価値を上げるには、実務経験や資格取得、IT分野の知識を身につけるなど、目に見える形でのスキルアピールが重要です。

外資系企業は専門知識が必要になる

外資系企業での勤務を目指す場合は、基本的な業務知識の他に専門的な知識とスキルが必要です。とくに、国際的な取引や複雑な財務報告を求められる場合が多いため、英語の他にIFRS(国際会計基準)や国内の法規制などの専門知識があるとよいでしょう。

外資系企業で実務経験を積めば、知識の幅が広がる点や高収入を得られる可能性があるなど、日本企業には無いメリットを得られます。

女性経理のキャリアプラン

女性経理のキャリアプラン

女性経理のキャリアプランは、多角的なジェネラリストから専門性を活かすスペシャリストまで、個人の目標やライフスタイルに合わせて多様な選択肢が存在します。専門知識を深めることで高い専門性を身に付け、将来的に管理職やリーダーポジションを目指すこともできるでしょう。

ただし、将来結婚や出産を考えている方は、ワークライフバランスの確保を考えてキャリアプランを構築する必要があります。

職場選びの際は、結婚や産休など女性のライフイベントに理解のある環境を選ぶことで、キャリアを中断することなく仕事を継続できます。

産休後に新しい職場に転職する場合は、専門知識を高めたり資格を取得したりして市場価値を上げておくと、時間をかけずに仕事復帰ができるでしょう。

経理のキャリアアップに役立つ資格10選

経理のキャリアアップに役立つ資格10選

経理にはさまざまな資格や検定が存在し、資格を取得することで転職やキャリアの幅を広げられます。

ここからは、キャリアアップに役立つ資格を10個紹介します。

1. 簿記

簿記は、財務諸表を読む力や会計を帳簿に記録する技術のことです。適切な簿記処理や帳簿管理の証明になるため、転職時に資格取得が必須となっている場合もあります。

簿記の資格には、以下の3種類があります。

  • 日商簿記 
  • 全経簿記 
  • 全商簿記

経理資格の中では高い認知度を誇る日商簿記検定の取得がおすすめです。

その中でも、一般的に馴染みのある日商簿記検定は1級〜3級に分かれています。資格取得を目指す場合は現場で重宝される2級の取得を目指すのがよいでしょう。

2. BATIC

BATIC(国際会計検定)は、東京商工会議所が主催する国際的な会計スキルを証明する専門資格です。国際的なビジネスシーンにおいて不可欠な英語力と、国際会計基準(IFRS)にもとづく会計スキルの2つを同時に評価されます。

また、試験は合格・不合格の形式ではなくスコア制を採用しており、取得したスコアに応じて、以下の3つの称号が認定されます。

  • Advanced(上級レベル)
  • Middle(中級レベル)
  • Entry(初級レベル)

3. FASS

FASS(経理・財務スキル検定)は、経済産業省が主催する経理・財務の実務に特化した検定試験です。試験は経理・財務の実務スキルが重視され、実務企業の規模に関わらず経理のスキル向上を図るための有効な手段として利用されています。

試験の評価は、合格・不合格の形式ではなくA~Eの5段階の評価基準によって行われ、身につけた実務スキルを客観的に把握できます。

4. USCPA

USCPA(米国公認会計士)は、国際ビジネス資格の最高峰に位置づけられ、経理・財務に関するさまざまな知識を証明する公認会計士資格です。試験は4つのセクションから構成されており、国際会計やITの知識、英語力など、求められる知識やスキルは多岐にわたります。

取得できれば監査法人やコンサルティングファームなどの転職で活用でき、日本国内だけでなく海外での経理・財務のプロとしてグローバルなキャリアを築けます。

5. IFRS

IFRS(国際会計基準)は、国際会計基準における知識や理解力を問われる認定試験です。企業が財務諸表を作成する際に適用する基準であり、異なる国々の企業が統一的な報告を行うための指針として使用されます。

試験は2月・6月・11月の3回です。60問のマークシート方式が採用されており、正答率60%で合格となります。

6. FP

FP(ファイナンシャルプランナー)は、日本FP協会が実施するファイナンシャル・プランニング技能検定です。税金や投資、住宅ローンなど、私たちの身近な生活や家計に関する知識が必要になります。

試験は1級〜3級の3つのレベルで実施されており、顧客の資産に応じた貯蓄・投資などのプランの立案や相談に必要な技能を問われます。

7. 公認会計士

公認会計士試験は、日本の公認会計士・監査審査会が毎年実施している国家試験です。監査や会計、経営学などの知識が幅広く問われ、経理に関わる資格の中でもとくに難関資格とされています。

公認会計士として実務経験を積めば、監査法人やコンサルティング会社での勤務や、独立・開業なども可能です。

8. 税理士

税理士試験は、国税庁が実施している税理士となるために必要な学識および、応用能力を判定するための試験です。試験は、会計学に属する2科目と税法に属する3科目を選択して行われます。

科目区分選択科目
会計学(2科目)簿記論及び財務諸表論
税法(9科目)所得税法・法人税法・相続税法・消費税法または酒税法・国税徴収法・住民税または事業税・固定資産税(所得税法または法人税法のいずれか1科目は必ず選択)

経理の資格では公認会計士ほどではないものの、取得難易度の高い資格であり、実務経験を積めば独立・開業が可能です。

9. 給与計算実務能力検定

給与計算実務能力検定試験は、給与計算業務に関する知識と実務能力を客観的に評価する検定試験です。試験内容は給与計算の仕組みや法的知識、社会保険手続業務などの実務に特化しており、給与計算業務の実務能力を証明する内容が問われます。

試験は1級・2級に分かれており、2級は11月と3月、1級は11月のみ実施されます。

10. 法人税法能力検定

法人税法能力検定試験は、法人税に関する知識とスキルを評価する検定試験です。試験内容は、文章問題・仕訳問題・計算問題の形式で出題され、法人税法のしくみや益金と損害の額、法人の会計処理など幅広い知識が要求されます。

試験は上級・1級・2級・3級・基礎簿記会計の5段階に分かれていて、年に3回ずつ実施されています。

未経験から経理職を目指す方向けの面接回答例

未経験から経理職を目指す方向けの面接回答例

未経験から経理職を目指す場合、その会社で将来的にやりたいことや入社後の学習意欲、目標などをしっかり伝えることが大切です。

ここからは、未経験から経理職を目指す方向けの面接回答例を紹介します。

ジェネラリストを目指す場合

経理のジェネラリストを目指す場合、基本の経理業務だけでなく関連する分野の知識も積極的に習得し、ビジネス全体の理解を深めることが重要です。経理として幅広い経験を積みながら新人育成や部署の進捗管理にも取り組み、部署やプロジェクトのリーダーとして活躍していきたい思いをアピールするのがよいでしょう。

3年後・5年後の目標設定例

  • 3年後:決算書作成や連結決算、納税申告などの基本業務をミスなく効率的にこなせるようになる
  • 5年後:経理の専門スキルを深めつつ、部署やプロジェクトのリーダーとしての経験を積む

ジェネラリストを目指す場合の回答例

まずは、経理に関する広範な業務知識とスキルを身につけ、経理に関する幅広い知識を持った人材を目指していきたいです。将来的には専門スキルを深めつつ関連する分野の知識も積極的に習得し、部署やプロジェクトのリーダーとしても活躍していきたいと考えています。

スペシャリストを目指す場合

スペシャリストを目指す場合、経理に関する専門的なスキルや知識を磨き、業務の幅を広げることが重要です。複雑な業務やプロジェクトを担当しつつ、経理・会計関連の資格を取得して専門性を高めていくことをアピールするとよいでしょう。

3年後・5年後の目標設定例

  • 3年後:税務処理や財務分析、IFRS対応など、特定分野の高度な知識とスキル磨く
  • 5年後:経理・会計関連の資格を取得し、専門分野での深い知識を活かして組織の戦略に携わる

スペシャリストを目指す場合の回答例

まずは、経理に関する業務知識とスキルを身につけ、特定分野の高度な知識とスキルを磨いていきたいです。将来的には、専門分野での深い知識を活かして組織の戦略に携わり、経理業界のトレンドに敏感な専門家になりたいと思っています。

経理のキャリアプラン・キャリアパスを知って理想の働き方を実現しよう

経理のキャリアプランを知って理想の働き方を実現しよう

経理のキャリアプランは、大きく分けてジェネラリストとスペシャリストがあります。それぞれキャリアパス、働き方や適性などが異なります。経理としてキャリアアップを希望される方は、早めに自分が目指したい方向性、キャリアビジョンを決めることが大切です。

また、経理に関連する資格や検定を取得すれば収入アップや転職、独立など、その後のキャリアの幅を大きく広げられます。

この記事を読んで経理職に興味を持った人は、ぜひ転職を検討してみてください。

ウィズ総合事務所グループは税理士・社労士等の士業資格や簿記等の経理系の資格取得を目指している方を積極的に採用しています。

当事務所では資格取得に向けて全国でもトップクラスの支援制度を設けています。

一定の要件はありますが、教材費は事業者が全額負担しますし、最大2ヶ月間試験勉強に専念できる制度があります。
また、平常時においても1日6時間、週30時間を標準勤務時間としており、勉強、家庭、仕事のバランスがとりやすいように配慮しています。

働きながら勉強することは資格勉強にも相乗効果を生みます。

働きながら資格の取得を目指したい方は、ぜひウィズ総合事務所グループの採用の詳細をご確認いただき、よろしければご応募ください。

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この記事の監修者

ウィズ総合事務所グループ統括代表 山本庸介

  • 大阪大学薬学部、同大学院薬学研究科卒業
  • 慶応大学経済学部卒業(通信教育課程)
  • 大手製薬会社に勤務後、税理士を志す
  • 2021年7月に大野市で山本総合会計事務所を開業
  • 2023年9月に税理士法人ウィズ総合事務所を設立

税理士試験に2年で5科目合格(簿財消相法)。開業2年でグループ売上1億円に達する。

従業員が資格を取得しやすい制度・環境を構築し、本事務所を運営。事業者のお客様に対しては、本業に集中できるよう、「事務代行屋」として支援を行う。

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