経理に向いてる人と向いていない人の特徴。求められる能力も解説
公開日: 2023年8月26日
更新日: 2024年11月14日
経理には向いてる人と向いていない人の特徴があります。
「経理職に興味はあるけれど、自分にも務まるのか不安…」「経理職にはどのような人が向いているのか知りたい」このように経理の仕事に興味があり、キャリアチェンジを考える方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、自分が経理に向いているのか悩んでいる人に向けて、経理についての下記内容を解説します。
- 経理に向いている人の特徴
- 経理に求められる能力・スキル
- 経理の魅力・やりがい
経理について詳しく知らない方にもわかりやすく解説しますので、この記事を参考に経理に向いているかを判断し、今後のキャリアを考える材料としていただければと思います。
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経理に向いている人の11個の特徴
まずは、経理に向いている人の11個の特徴を解説します。
- 数字と向き合うのが苦でない
- 細部まで気を配り、正確な作業ができる
- 計画性をもって仕事を進められる
- まじめで責任感が強い
- 周囲とコミュニケーションをとって業務を進められる
- わかりやすく説明できる
- 単調な作業でも飽きずに集中できる
- こだわりすぎず、状況に応じた判断ができる
- 徹底した情報管理ができる
- 自発的な勉強意欲がある
- 新しいことにチャレンジするのが好き
ここであげる特徴に合致する項目が多い方ほど、経理の仕事にやりがいを感じ、高いパフォーマンスを出せるでしょう。
能力や性格をもとに、経理に向いている人の特徴を11個お伝えしますので、ご自身に何個当てはまるか考えてみましょう。
1. 数字と向き合うのが苦でない
数字と向き合うのが苦ではない方は、経理職に向いています。経理の仕事は日々数字と向き合うため、数字に苦手意識をもつ人は経理の仕事を苦痛に感じるでしょう。
給与や保険の計算、税務会計など、数字を扱うのが経理の業務です。数字に苦手意識があれば、高い集中力を維持することは難しく、ミスをする可能性も高くなります。
長期キャリアを築くことを考えると、強い苦手意識がある仕事は避けるのが無難です。学生時代や現在の仕事で、自分が数字と向き合っているとき、どう感じていたかを振り返ってみましょう。
2. 細部まで気を配り、正確な作業ができる
経理の仕事には、高い正確性が求められます。そのため、細部まで気を配ることができ、忙しい状況でも正確な作業ができる人は経理に向いていると言えます。
経理の仕事は、社員の給与や会社の決算など、1円のズレも許されないものが対象です。もし少しでもズレがあれば、部署全体で記録を見直して正す必要が生じます。
経理職では、ミスが起こる可能性のある細かい部分まで気を配り、慎重に業務をできる人が重宝されます。
3. 計画性をもって仕事を進められる
経理の仕事は納期が厳守されているため、計画性を持って仕事を進める力が求められます。
計画性なく業務にあたると、納期に間に合わなかったり、納期にプレッシャーを感じたりして仕事が雑になり、ミスを生む可能性が高くなるでしょう。
経理の業務には、日次で発生するものもありますが、月次や年次であらかじめスケジュールが定められている業務も多くあります。
先のタスクを見据えて、計画性をもって仕事を進められる人は経理職に向いています。
4. まじめで責任感が強い
まじめで責任感が強いのも、経理職の適正の1つです。経理の仕事は会社のお金に携わる仕事のため、少しのミスも許さない強い責任感が求められます。
たった1つのミスであっても、自社の社員や取引先に迷惑をかけてしまうため、ミスが起こった際に「自分には関係ない」と、他責思考な人は経理には向いていません。
チームの課題を自分ごとに捉え、責任を持ってやり遂げられる人が経理職に向いています。
5. 周囲とコミュニケーションをとって業務を進められる
経理職に黙々と作業をしている印象をもつ方も多いですが、実際はコミュニケーションが重視される仕事です。
経理の仕事を進めるにあたり、他部署社員や取引先とのコミュニケーションが生じます。相手に不快な思いをさせず、円滑に業務のための確認を行うには、コミュニケーション能力が求められます。
加えて、経理もチームで仕事をする部署ですので、チームメンバーが困っていた際に助けあうチームワークも必要です。こういった理由から、コミュニケーション能力が高い人は経理に向いていると考えられます。
6. わかりやすく説明できる
経理でのキャリアアップを目指すのであれば、高い説明力も求められます。
課長職や部長職など役職がつけば、経営陣や幹部職に向けて、会計内容について説明する機会も生じます。複雑な内容であっても、相手のレベルに合わせてわかりやすく説明する能力がある方は重宝されます。
わかりやすさに加え、相手に確保してもらう時間を考慮し、要点をまとめて端的に伝える力も必要です。プレゼン能力が高く説明上手な人は、経理で上位ポジションを目指すのもよいでしょう。
7. 単調な作業でも飽きずに集中できる
経理職には、単調な連続作業でも飽きずに集中できる人が向いています。経理の仕事には、データ入力や数字のチェックなど単調な作業も多いです。
パソコンと向き合いひたすら連続して作業を行うため、事務作業が苦手だったり、短い時間で集中力が切れてしまったりする人には経理の仕事は辛く感じるでしょう。
調子の波がなく、高い集中力を持ってコツコツと継続できる人は経理に向いています。
8. こだわりすぎず、状況に応じた判断ができる
経理の仕事では、こだわりすぎず状況に応じた判断も必要です。
お金を扱う仕事であるため細部への意識は大切ですが、その反面自分のやり方にこだわりすぎると業務が円滑に進まないこともあります。
たとえば、ミス防止策を講じる際、1回のチェックより2回のチェックにした方がミスの確率を減らせることは、容易に想像できるでしょう。しかし、すべての業務のチェック回数を増やせば、業務量に圧迫され、他のミスが起こる可能性が生じます。
重要なのは一点にこだわりすぎず、大局を見て状況判断することです。状況を見て、適した判断ができる人は経理に向いていると言えます。
9. 徹底した情報管理ができる
経理で扱うのは、秘匿性が高い情報です。そのため、リテラシーが低く情報管理ができない経理には向いていません。
経理で扱う情報が漏洩することで、自社や取引先に大きな損害をもたらす可能性もあります。また、情報漏洩によって自分自身が処罰の対象となることもあるでしょう。
情報の重要性を認識し、徹底した情報管理をできる人が経理には向いています。
10. 自発的な勉強意欲がある
経理職には、自発的な勉強意欲も求められます。法令や会計基準など、経理業務に関わるルールは随時変更されるため、常に最新の情報にフィックスしていかなければなりません。
そのため、勉強が苦手な人には、更新された情報を都度学習するのは苦に感じるでしょう。
新しい情報をキャッチできるように常にアンテナを張り、適宜、最新の知識へアップデートを行える人は経理に向いていると言えます。
11. 新しいことにチャレンジするのが好き
経理の仕事は、自分の意欲次第で、新しい業務にチャレンジすることも可能です。
税理士や公認会計士などの資格を取得すれば、対応できる業務の幅もグッと広がります。また、課長や部長など役職がつけば、チームのマネジメントや、新人育成など、新しい役割を任されることもあるでしょう。
新しいことに挑戦し、キャリアアップしていきたい人は経理に向いています。
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経理の業務に向いていない人の特徴
経理の業務に向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 数字が苦手
- ITツールが苦手
- 勉強するのが嫌い
- 単調な作業が苦手
- 周囲と連携するのが苦手
- ミスをしたら隠そうとする
- 計画性がなく、納期を守れない
- 大雑把で綿密性がない
自分に向いていない業務を長く続けていくことは、周囲も自分自身も苦しめてしまいます。
経理はやりがいのある仕事ですが、淡々と数字と向き合っていく業務の特性上、すべての人が自分に向いていると感じる仕事ではないでしょう。
経理の仕事が自分にはあわないと思う場合は、無理をせず、経理以外の事務職を考えてみるのもよいでしょう。
経理事務に求められる3つの能力・スキル
ここでは、経理事務に求められる能力・スキルについて解説します。
- パソコン・ツールを使いこなすスキル
- 簿記に関する知識
- マネジメント能力
経理の仕事では日々、パソコンを使い、数字と向き合うため、それに伴う能力・スキルが求められます。
経理に必要な能力・スキルについて、下記で詳しく解説します。
1.パソコン・ツールを使いこなすスキル
経理職では、伝票作成や帳簿入力などで、パソコンや専用ツールを使うのは必須です。
OfficeソフトのExcelやWordは、ほぼすべての企業で使う場面が多いため、Microsoft社公認のMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の資格を取得することも検討しましょう。
また、専用の会計ソフトを使う企業も多いため、新しいツールにも抵抗感なく対応できる力が必要です。日常生活において、積極的に新しいITツールに触れておくとよいでしょう。
2.簿記に関する知識
数字を扱う経理の仕事は、簿記の知識に深い関連性があります。
経理の業務では、費用・収益の区別や財務諸表に関する知識など、経理の業務をするにあたって簿記の知識が必要です。
経理の仕事をするのであれば、日商簿記3級程度の簿記に関する基礎知識は持っておいた方がよいでしょう。
キャリアアップを目指すのであれば、より高度な簿記の知識が求められるため、経理の仕事に就いた後も継続して簿記の勉強を続けておくことが好ましいです。
3.マネジメント能力
将来的に経理でのキャリアアップを目指すのであれば、マネジメント能力も身につけておいた方がよいでしょう。
役職が上がるにつれて人材やプロジェクトの管理が必要となるため、マネジメント能力が高い人材は、管理職へのステップアップを検討される可能性が高いです。
経営層や幹部職と連携し、企業単位の大きな資金を扱うポジションに昇格するためには、高いマネジメントスキルが要求されます。
経理職の魅力・やりがい
続いて、経理職の魅力・やりがいについて解説します。
経理職は将来のキャリアプランを考えるうえでも、メリットとなる要素が多数あります。
経理職ならではの魅力・やりがいを詳しく見ていきましょう。
【関連記事】
経理の仕事内容とは?一日のスケジュール例や業務の流れを解説
1.業務を改善していく楽しさがある
経理の業務は、ルーティンワークが多く退屈と感じる方もいるかも知れませんが、改善視点をもつことで業務が楽しくなります。
繰り返しの業務においては、「どうすればもっと効率性を上げられるか?」「どうすればミスを減らせるか?」と改善視点を持ち、実際に業務改善に着手することで、大きな業務効率の改善が可能です。
実際にオペレーションを改善できた際は、上司から評価されたり、同僚から感謝されたりするため、達成感を感じられます。
2.会社経営に関しての知識が得られる
経理職は、キャリアアップすれば経営陣と近いポジションで働くことが多いため、経営知識を深められるのも魅力の1つです。
上位ポジションになれば、決算書類や試算表について、経営会議に出て意見をする機会もあるでしょう。
トップと近い距離で会社経営に携われるのは、大きなやりがいを感じやすく、ビジネスパーソンとしてのレベルを上げる経験にもなります。
3.仕事のオンオフを切り替えやすい
経理職は、仕事のオンオフを切り替えやすいのも魅力の1つです。
経理の仕事は、月次、年次など大枠のスケジュールが決まっており、先の予定が見えるため仕事のオンオフをコントロールできます。
閑散期、繁忙期もおおむね分かっているため、計画立てた休暇取得もしやすく、仕事に対するモチベーションも維持しやすいでしょう。
4.転職先が多い
経理職の良さの1つは転職先が多いことです。
ある程度の規模の企業であれば、経理業務をする部署や担当者がいます。そのため、企業の数に応じて経理の需要が生まれます。
しっかりと経験やスキルを身につければ、何かあったときにも転職しやすいため、安心できる職種と言えるでしょう。
5.自分次第でキャリアアップできる
経理職は、自分次第でキャリアアップできるのも、やりがいを感じられるポイントです。
勉強をして新しい知識を得たり、資格を取得したりすることで、経理職でステップアップできます。
他の職種と比較して、勉強した内容や取得した資格を評価してもらいやすいため、自分の努力が形になることを実感しやすいのも経理の魅力です。
経理に向いている人は転職を検討しよう
この記事では、経理に向いている人の特徴について解説いたしました。
経理の仕事は、長時間数字向き合うことや、お金に関する重要情報を取り扱うため、向き不向きがあります。経理に向いている人であれば、経理職はやりがいをもって働くことができ、熱意があればキャリアアップもできる職種です。
この記事を読んで、経理に向いている要素が多数当てはまった人は、経理職への転職を検討してみましょう。
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この記事の監修者
ウィズ総合事務所グループ統括代表 山本庸介
- 大阪大学薬学部、同大学院薬学研究科卒業
- 慶応大学経済学部卒業(通信教育課程)
- 大手製薬会社に勤務後、税理士を志す
- 2021年7月に大野市で山本総合会計事務所を開業
- 2023年9月に税理士法人ウィズ総合事務所を設立
税理士試験に2年で5科目合格(簿財消相法)。開業2年でグループ売上1億円に達する。
従業員が資格を取得しやすい制度・環境を構築し、本事務所を運営。事業者のお客様に対しては、本業に集中できるよう、「事務代行屋」として支援を行う。
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