こんにちは。安川です。
前回ようやく簿記3級を取得しましたが、簿記3級取得から約1年後の2019年5月、安川、塾講師辞めました。
このブログは、税理士を目指すに至った経緯等を紹介するものなので、なぜ仕事を辞めたか等も軽く説明します。
前回のブログはこちら 税理士への道 -5- 簿記序論
塾講師をやめた理由
まず第一に、塾講師の仕事を選んだのはあくまでも消極的な理由からだったからです。以前にも記しましたが、塾講師を選んだのは、とにかく就職したいという気持ちの上、自分の経歴上の唯一の利点といってもいい京大卒という学歴(出るのに8年かかってはいますが)を武器にできるのではないかという理由からでした。
決して子供が好きとか、子供に接することに喜びを覚えるような人間(文字だけでみると、これはこれでひょっとすると危ない奴ですが。)だったわけではありません。むしろその対極に位置するような人間だったわけです。
やってみれば案外楽しいものではありましたが、これを60歳ぐらいまでやるのかと想像したときに、「あと20年以上もこんなんやるの無理やな」と思わずにはいられませんでした。
次の理由としては、塾業界とは、そんな消極的な気持ちでやっていけるような業界ではなかったということです。これはどういう事かといいますと、私が思うに塾業界ってほとんど宗教みたいなもんだからです。己の信仰心のようなものがかなり重要になってきます。
こんなこと言っては何ですが、想像してみてください、正直な話、東進とか河合塾とか超大手のフランチャイズとして、映像授業で運営しているところを除けば、個別指導の塾なんてそれが明光義塾とかの大手のフランチャイズであっても、結局のところ指導するのはそこらの大学生です。
はっきり言って、学生講師の指導力の差なんてほとんどありません。この講師は分かりやすいとか、分かりにくいなんていうのは、はっきり言うと生徒の気持ち次第であり、その講師が纏っている雰囲気とか人間力が評価されているに過ぎません。
もちろん数十、数百教室を展開するような個別指導塾は、そのあたりをシステム化し良質で均一なサービスを提供することや、その他さまざまな手法で生徒を動機づけることに注力しており、それが一定の成果を出しているわけですが、私が勤務していた塾は福井で数教室ほどを展開する塾であり、とてもシステム化され良質で均一なサービス(そう書いているお前がそれを実現しようとしろよ、というツッコミは置いておきまして。)を提供しているとは言えませんでした。
そんな中において、「うちの塾は他の塾とは違う。うちの塾に通えば確実に成績は上がる。」なんて信仰することは、私には不可能でした。
しかし、今思えば、大手塾の社員などはこういう思想教育が実にしっかりされていました、もうほとんど洗脳というか。私が勤めていた塾では、ある大手の個別指導塾が塾用に販売している個別指導用の教材を使用していたのですが、その担当者の方たちは、みんな口をそろえて「この教材をマニュアル通りに使って、この教材に書いてある通り教えてください。そうすれば生徒の成績は必ず上がります。」なんてことを言ってました。
客観的にみると「何言ってんだこの人」って感じですが、逆に言うと大手の塾なんかは自社のシステムや教材等に絶対の自信があるからこそ、こんなことが言えるのでしょうし、実際にそれらがある程度優れたものであるからこそ大手であるのでしょう。
ちょっと話がそれましたが、塾業界で一生飯を食っていくという覚悟もなければ、自塾に対する信仰心も薄い。言うなれば、私は怪しい勧誘などの際に真顔で冷静でいるみたいな奴ですかね。実際塾長の話を聞いていた時などおそらくそんな顔してたんでしょうね(元来感情に乏しい顔だってのも多分にありますけど。)。
自分でネガティブなことばかり書いていてなんですが、一応言っておきますと、高校生に数学を教えたりするのは自分の性に合ってたと思います。しかし、個別指導教室の教室長という仕事にやりがいを感じたことは全くありませんでした(私にとっては、効かないと分かっている健康食品のセールスと同じようなもんでした。それでも売るのが大人なのかもしれませんが。)し、このように続けるためのポジティブな要素がほぼ皆無な状況だったので、ネガティブな要素が出れば、辞めるという選択をすることは容易なことでした。
まあなんやかんや言って、約5年は勤めたので我ながらよくやった方だと思います。 実をいうと、2018年の3月にも退職願を提出したことがあり、そのときは塾長からの引き留めもありギリギリのところで辞めなかったのでした。つまり今回の退職は、約1年越しの退職だったのです。
次回に続きます。