こんにちは。山本庸介です。
今回は猛烈に追い上げて2科目受験できる状態にもっていこうとしていましたが、心のどこかでは1科目に専念した方がいいのではと思う時もありました。しかし、昨年に相続税法の受験を諦めた苦い過去を思い出し、最後まで2科目受験を諦めなかったお話を書きます。
TAC理論マスターや大原理論サブノートを駆使した勉強法を紹介します。前回のエピソードは「税理士受験記⑮ 追い上げ」をご覧ください。
不合格に近い2科目受験か1科目専念か
猛烈にTACの教材を消化していきましたが、税理士試験の受験経験がある方には、私の挑戦は無謀に見えたのでしょう。税理士試験で複数科目合格実績のある方から、今年は2科目受験は難しいだろう。2科目不合格になるより、1科目に専念して合格を目指してはと親身になってアドバイスしてくれました。
私としても個別理論の暗記がある程度できたとしても、問題文に沿った理論の柱上げができるか、応用理論に対応できるか不安がありました。
2科目合格を目指したが、2科目とも不合格だったら…、今年は確実に相続税法の合格を目指した方がよいのでは…という気持ちにもなりました。
これでは受からない!相続税法を諦めた1年目
昨年3科目合格をしたものの、途中で相続税法の合格を諦め、本番の試験会場で2時間後悔した記憶が蘇ってきます。法人税法を諦めたら、また同じ思いをする。それだけは嫌だ。倒れるときは前のめり。不安はあるけど2科目受験にチャレンジしよう。そう決めました。
今が一番伸びる時期
6月に飛躍的に自分の知識量が増えたことを実感していました。期限が迫って追い込まれる時が伸びる時期なんだと思います。最初からコツコツやれよと思いますが、過ぎてしまったことはしょうがない。今年受からなくても最後まで足掻こう。仮に合格できなかったとしても、足掻いた分だけ来年の合格に近づくから。
相続税法がメインだが、法人税法も理論問題次第で合格可能性のあるところまで引き上げようと決意しました。
法人税法の理論暗記の割り切り
とはいえ、法人税法の暗記ボリュームは膨大です。
元々理系だったこともあり、計算問題は得意でしたし、スピードにも自信を持っていました。計算でアドバンテージを取り、理論がそこそこであれば合格できると思っていました。
理論を短期間にある程度の精度で暗記するための方法を考えました。
TAC理論マスター⇒大原理論サブノート⇒自分の言葉
この順で覚えられそうな表現で覚えるという方法です。
TACの理論マスターは条文に忠実で覚えづらい表現が出てくることがあります。一方で大原の理論サブノートは意訳されていて覚えやすく、かつボリュームも少ないと言われています。以前に法人税法の条文そのもの、TAC理論マスター、大原理論サブノートを見比べたことがあります。決してTACの理論マスターも条文そのままというわけではありませんでした。
採点者は条文そのままではなく、TAC式、大原式のどちらでも合格としてくれています。ということは、一言一句暗記と言われているが、そこまでの精度は必要ないのでは?と考えて、TAC式で暗記しにくければ、大原式を試して、それでも覚えられなければ自分の言葉で何か書けるようにしようとしました。
理論の精度がどのレベルで必要か。採点者でなければ、真実はわかりません。私に残された時間内で自身ができるレベルで暗記して、それでダメだった諦めようと割り切って暗記を行いました。
…つづく
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