こんにちは。山本庸介です。
今回は、会計入力ばかりだった私が初めて顧問先を担当することになり仕事が楽しくやりがいを感じていて、勉強よりも仕事に夢中になっていた時のお話を書きます。
初めての顧問先担当
働き始めた時は会計入力ばかりでしたが、徐々にお客様のところに訪問する仕事が増えていきました。年明けからは初めて顧問先が自身の担当としてつくことになりました。
前職では国内外を含めてもグループ会社内部の人間とのやり取りがほとんどで、他社と接することはほとんどありませんでした。ましてや中小企業かもしれませんが、『社長』という肩書の方と会うことはほぼ初めてした。
ドキドキの初対面、お客様の事業内容や業界の特色等のお話を聞きながら、なんとかやり過ごせました。色んな業界のお客様とお付き合いしていくことになるので、業界毎の知識は必要だと感じました。
一方で社長の立場に立って考えれば、会計業界で勤務したことのない人間に担当が変わるわけです。内心不安だと思いますし、自分の会社が軽んじられていると思ったかもしれません。そんな中、今の私にできること、それは目の前の課題に一生懸命取り組むこと。お困り事にスピード感をもって対応すること。知識や経験は一朝一夕に身につかないですが、お客様のために努力している姿勢は伝わります。
更に自分の見た目にも助けられました。完全なる中年のおっさんなので、どっしりとした安定感は見た目から醸し出されています。初めてこんな見た目に生んでくれた親に感謝しました。
難しい税務判断が必要な場面って、そうそう多くありません。質問は会計関係のことだけでなく、労務のこと、家族のこと、病気のこと、何でもあります。税理士は企業のホームドクターとはよく言ったものです。特に田舎では、税理士は総合力勝負だと思っています。
仕事が楽しい
会計業界は自分に向いているなと感じていました。
田舎×税理士という選択は間違っていない、自分が一生楽しいと思って続けられる仕事だと。
会計入力はもっとこうしたら早くなるのではと考えることが楽しかったです。
先月のA顧問先の入力には〇時間かかったけど、今月は〇〇%削減を目標にタイムアタック!エクセルを使えばもっと早く正確に同じ入力ができるのでは?等々。率直に言って、会計業界は他の業界と比べてIT化が遅れていると思います。いまだに紙の書類が多いです。改善のしがいがある宝の山の業界だと思いました。
顧問先との対応も徐々に慣れていきました。はじめは距離があるなと感じても、信頼を少しづつ積み上げていけば、徐々に打ち解けてくれます。田舎だと心理的な壁を作る方が多いですが、その壁が崩れ、懐に入ってしまえばこちらのものです。
通帳やクレジットカードはそのまま渡されるし、印鑑だって預ける方もいます。いらないと言ったって証券会社のパスワードを言ってくる人もいます。いい悪いはあるにせよ、これは信頼されている証、この信頼を裏切ってはならない、この人のために頑張ろうと思います。
そして何より、お金を払う側から『ありがとう』と言ってくれるのです。こんな楽しくてやりがいのある仕事はなかなかないよなと思いました。
自分自身の確定申告 給与所得者の特定支出控除
お客様の確定申告が終わった後に、初めて自分自身の確定申告に挑戦しました。『給与所得者の特定支出控除』や元々やっていた株式投資等の譲渡所得と配当所得等を申告しました。
税理士の勉強を始めてから、『給与所得者の特定支出控除』の存在を知り、税理士試験の勉強代を特定支出に入れられそうだなと思いました。適用範囲について不明な点があるので、事前に税務署職員に相談しに行ったところ、当初は認められるわけないだろ!という反応でした。
一悶着あったのですが、自分自身の考えを4ページほど書いた書類をつけて、『給与所得者の特定支出控除』を含めた確定申告書を税務署に提出しました。顧問先に迷惑をかけるわけではないから、自分自身を実験台にしてやってみようと。結果、何事もなく還付金が入金されました。
税務職員の言うことが100%正しいわけではないのだなと実感した出来事でした。
働きながら税理士等の資格試験を目指される方には、『給与所得者の特定支出控除』はとてもおススメです。
勉強は?
コツコツやってはいましたが、繁忙期は圧倒的に勉強時間が足りなくなっていました。相続税法は何とか講義のペースについていってましたが、法人税法は全くです。基礎マスター部分の計算がまだ出来ていなかったので、上級期の講義よりも、基礎マスターの計算問題集を繰り返し解いてました。
確定申告の超繁忙期は帰宅した後はすぐ寝て、朝早く起きて出社しての繰り返しでほぼ勉強時間は取れませんでした。それでも昼休憩の時間だけは徒歩3分ぐらいのアパートに帰ってご飯食べながら勉強はしていました。
勉強時間を確保できていない焦りはありましたが、自分だけ試験勉強があるからと言って、定時で帰宅する気にはなれませんでした。
…つづく