こんにちは。ウィズ総合事務所の山本庸介です。税理士受験記をブログで発信しています。
今回は税理士試験がどうだったのか、当日、その時の心境と自己採点の結果について書こうと思います。前回のエピソードは「税理士受験記⑨ 試験本番(前半)」をご覧ください。
税理士試験の試験日・1日目終了
18時頃、税理士試験の試験日・1日目の3科目が終了しました。
気になったのは消費税法
各科目で気になる問題があって、解答はどうなっているだろうと思いました。頭は疲れているのに活性化している…不思議な感覚です。行きはタクシーで向かいましたが、帰りはホテルまで歩いて帰ることにしました。自分の頭を冷ましたかったのです。特に気になったのが消費税法の計算2問、簡易課税か原則課税かです。ここを間違えるとその後の計算はすべて×となり、致命傷になります。
この時は特定高額資産の特例で原則課税という結論に変わりありませんでした。(後日回答をみると調整対象固定資産の特例で原則課税というのが正解でした。原則課税という点は外さなかったのでラッキーでした。)
夜は回転寿司を食べました。しばらく我慢していた生もの。明日は相続税法があるのですが、記念受験だから寿司を解禁しました。
わかったのは試験と試験の間の時間は短いこと
初めて試験を受けてわかったのは、意外と試験と試験の間の時間は短いということでした。試験終了しても、試験監督による解答用紙の回収と枚数確認が完了した後に退席となります。また試験開始前に注意事項の説明や試験問題の配布、受験番号の記入などが行われます。試験終了から次の試験まで1時間半ありますが、自由になる時間は1時間ないぐらいでした。2年目も連続で試験を受けるので、この点は翌年気を付けようと思いました。
税理士試験の試験日・2日目
税理士試験の試験日・2日目です。相続税法を受けます。
相続税法の試験前
税理士試験2日目、試験勉強を諦めた相続税法を受けます。1年目の合格は諦めていましたが、受験したのにはいくつか理由があります。
- TAC 2年5科目パックの1科目無料再受講制度は不合格通知を受け取らないと使えないため。
- 相続税法受験者数を増やして、合否ボーダーの人を1人でも多く合格してもらい、来年のライバルを減らしたい
- 相続税受験の雰囲気を感じたい
相続税は税理士試験科目の中でもかなり難しい科目です。試験前は記念受験だからと簡単に考えて試験に臨みました。しかし、1年目の受験の中で一番印象に残っているのが相続税法の試験です。
受験会場に入って、周りの受験生を見渡します。1日目の受験生とは違った雰囲気を感じます。年齢層は1日目より高めで、受験生の真剣度が違いました。1日目にいた公認会計士試験組のような人はいません。1日目は周りの10人の中で1番に入れそうだなと思えることができて心を落ち着けることができましたが、相続税受験生は皆さん強者のように感じました。
相続税法の試験中
試験が始まりました。理論は事業承継税制でした。暗記していなかったので書けません。計算を解くことにしました。途中で挫折した私でもある程度解くことができました。この年の計算はかなり簡単でした。それでも所々わからないですし、最終税額まで合わせられませんでした。
60分ぐらい経過しました。残り60分どうするか、理論を多少書いても仕方ないので、一切書かないことにしました。
税理士試験って私がこれまで受けた試験と違って独特だと思います。その一つに途中退席がないのです。試験問題を解くことを諦めている私であっても、退席することができず、60分はこの場にいなければなりません。
周りからは電卓を叩く音、解答用紙に記入していく音が聞こえます。私以外の皆さんは必死で問題と向き合っていることが、音だけでも伝わってきます。
相続税法でリベンジを決意
情けない…自分自身の不甲斐なさを感じました。当初の目標は1年目に簿記論、財務諸表論、相続税法の3科目をとることだったのです。消費税法を当初選ばなかったのは、2年目に重たい科目を残したくなかったから。それから4科目合格してやると思って、消費税法を追加したけれども、結果は簿記論、財務諸表論、消費税法の3科目しか戦えるレベルまで持ってこれませんでした。
もっと勉強できたのでは?2016年11月から2017年の試験までに無駄な時間はなかったか。もっと勉強時間を捻出して4科目合格を目指す方法はあったのでは?とひたすら考える60分でした。逃げ出したくても逃げ出せない試験会場で残り60分を過ごし、2年目は絶対に相続税法でリベンジすると決意しました。この気持ちを忘れずに2年目の勉強をしようと誓いました。
税理士試験の自己採点
税理士試験を受験し数日後、TACと大原の解答で自己採点しました。
その結果、
- 簿記論 TAC、大原共に合格確実から5~10点越え
- 財務諸表論 TAC、大原共に合格確実から5~10点越え
- 消費税法 TAC合格確実越え、大原合格確実から1,2点下
- 相続税法 圏外
となりました。
消費税法の理論の自己採点は判断基準があいまいで実際の点数との乖離が不安でしたが、厳しめにつけたつもりです。運がいいことに消費税法の計算は、途中の原則課税の判定で間違いはあったものの、2問とも最終税額まで正解していました。
少なくとも簿記論と財務諸表論は受かったと思う。消費税法も期待していいと思う。と自分に言い聞かせて、2年目は相続税法に加えて新しい税法科目の勉強を、働きながら挑戦することにしました。
…つづく
次回のエピソードはこちら。税理士事務所で働きながら試験勉強を行う準備をしたお話を紹介しています。